東京電機大学 自然科学系列 量子物理研究室

物理系研究室を希望する学生への私的履修ガイド

(平成27年6月27日)
はじめに

環境化学科のホームページを見ると,材料工学分野に物理系列の教員が名を連ねています.これらの教員は細かな領域は違えど「物性物理学」と呼ばれる、物質の性質を追求する学問を研究分野にしています. 物性物理学は物理学のなかでも比較的化学に近い雰囲気がありますが,そうはいっても「物性物理学」はあくまで「物理」です. 卒業研究で物理系研究室を希望しても,学生の科目履修状況によっては卒業研究の遂行に十分な知識が修得されていないことがありえます.(正直に言うと配当されている科目自体が全然足りないのですが…)

そこで将来、物理系列の研究室を希望するときに困らないように 専門科目の推奨度合の一例を示したいと思います。 もちろんこれが絶対ではありませんが (学問の世界はとっても奥が深いです)、 みなさんが科目を選択する際の一助になれば幸いです。 なお、人間科学科目等は除外しています。 あくまで専門科目に関してのお話です。


物理系研究室を希望する際の科目履修の考え方

まず前提として必修科目はきちんと勉強しましょう.その中でも次の必修科目は特に力を入れて勉強しましょう.

学科専門の選択科目については.おおよそ以下のような感じでしょうか.

学生の皆さんの頑張りを期待します(他の科目についてはどうでもいいというわけではないので念のため).


おまけ:英語について

英語が苦手だという学生は多いと思いますが,実際のところ「卒業研究」にはどのような英語の能力が必要でしょうか.常時留学生が在籍している研究室を除くと,一般には文献調査で英語論文を読むことが圧倒的に多いので,まずは"Reading"の力がためされるというのが普通の研究室でしょう.このとき完全訳(完璧訳?)を目指すと心が折れます.実際は「何を主張しているのか」という内容が知りたいのです.瑣末な形容詞・副詞の類や,日本語としての表現法などに引っかからないようにしてください.最初は内容を列挙するぐらいで十分です.慣れてくれば文章になります.


おまけ再び:学科に配当されていない物理学の分野について

「物理学」は極めて広い学問分野です.実は極めて重要なのに環境化学科に配当されていない(!)分野・領域があります.特に問題になるのは以下の分野・領域でしょうか.

これらのうち熱力学については物理化学と重複する部分があるので,とりあえず物理化学を頑張ることになりますが,それ以外についてはそもそも環境化学科では開講されていないのでどうにもなりません(理工学部理学系で他学部他学科履修をする策もありますが、いかんせん距離が…). また,物理学ではないですが電子回路や計測,制御の知識もあった方がいいのですが,やっぱり環境化学科には配当されていません 物理系列に限らずどこの研究室でもそうですが,必要になったら「自力で勉強してなんとかする!」という根性が必要です。


研究室のトップページへ